2016.07.28アルツハイマー型認知症

間違えると怖い?認知症の病院選び

家族やご自身に認知症の疑いがあると分かり、いざ病院で診療してもらおうと思った時に、「どの病院の何科に行けばいいのかわからない」という方は多いと思います。

実は、認知症の病院選びは難しく、一歩間違うと症状が悪化してしまう可能性もあるのです。

日本では認知症をきちんと診察できる医師は、まだ少ないという話もあり、認知症に関して何の知識もないまま病院や医師任せにしてしまうと、後悔してしまうことにもなりかねません。

実際にあった例で、認知症の疑いがあった父親を精神科病院に入院させて、認知症も健康状態も悪化させてしまったという話があります。

その病院は認知症に関して対応しきれず、医師から「認知症は病院で治せる病気ではない」と言われてしまったそうです。

そうならないためにも、最初の病院選びがとても重要です。

健康長寿ナビでは、ピンピンコロリな人生を応援するコンテンツの他、認知症の方とその家族の方に役立つ情報も多く更新しています。皆さんのお悩み解決に少しでもお役に立てれば幸いです。

まずは、かかりつけ医に相談

「もしかすると認知症かもしれない…」と思ったときは、まずはかかりつけ医に相談するのがおすすめです。

かかりつけ医が認知症の診療を専門としていない場合でも、多くの病院は近くの専門医に関する情報を持っており、これまでの病気の治療経過や薬について記載された紹介状を作ってもらうことが出来るため、安心です。

また、最近では、地域医師会が地域の医師を対象に「かかりつけ医認知症対対応力向上研修」を行う取り組みも進められており、地域の認知症診療の質も向上してきています。

最近少しずつ増えた「もの忘れ外来」とは?

認知症かもしれないと思ったときに、最初に受診したい病院として、もう1つ、「もの忘れ外来」を開設している病院が上げられます。

「もの忘れ外来」とは、認知症の早期発見、早期治療を行う専門外来ですが、その名前からも分かるように、認知症だけではなく、もの忘れに関する様々な病気や症状についても診察してくれます。

もの忘れの症状が認知症によるものなのか、他の病気によるものなのかを区別するのも「もの忘れ外来」の重要な役割となっています。

そのため、認知症ではない他の病気であっても、適切な診療を受けることが出来ます。

また、「もの忘れ外来」の医師の多くは、定められた専門医の資格を修得した医師なので、診療能力は水準以上と言えます。

病院選びで注意するべきポイント

*精神科の受診

病院探しの際には注意点もあります。冒頭でも触れましたが、精神科での受診です。

精神科医の中で認知症を専門としているのは、老年精神医学を専門としている医師です。

そのため、精神科がある病院がすべて認知症を専門としているとは限りません。

認知症の症状には、「ふさぎこむ」など、うつ病に近い症状もあります。

その症状が精神面の問題だと思って精神科に行くと、認知症と診断されない可能性があります。

そうなると、薬物治療に頼ったケアが中心となり、適切な認知症治療を受けられないこともあるため、注意が必要です。

*信頼のおける医師を選ぶ

認知症は、風邪などのように、病院に行って1日で治療が終わる病気ではありません。

多くの場合は、認知症と長く付き合いながら治療を進めていくことになります。

また、認知症は本人だけの問題ではなく、家族のサポートも必要となります。

そのため、医師とのコミュニケーションはとても重要です。

いくら技術がすばらしくても、コミュニケーションがしっかりとれなかったり、信頼がおけなかったりすると、今後の長い治療を任せることは難しいと思います。

認知症の治療を任せる場合は、本人・家族・医師の3者がお互いに信頼を持てるような医師選びが大切になります。

 

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